フーダニット・ハウダニット・ホワイダニットとは?オススメ作品も紹介!

Detective謎解き

皆様こんにちは!

さて、今日はタイトルにもあります「フーダニット・ハウダニット・ホワイダニット」とは何ぞや?についてまとめ、さらに其々の代表的な作品について紹介したいと思います。

謎解きや脱出ゲームというよりはミステリー用語として使われることが多いこれらの単語ですが、脱出ゲームでも今起きている状況が3つのどこにカテゴライズされるのかを考えることで頭の中が整理されることもありますので意味を覚えておいて損はない単語だと思います!

この記事で是非違いを覚えていってください!

■フーダニット・ハウダニット・ホワイダニットとは?

IDontKnow

まずはフーダニット・ハウダニット・ホワイダニットの単語の意味について説明したいと思います。

それぞれの意味は…

ワード英文意味
フーダニットWho done it?誰が犯行を行ったのか
ハウダニットHow done it?どうやって犯行を行ったのか
ホワイダニットWhy done it?なぜ犯行を行ったのか

となり、フーダニット・ハウダニット・ホワイダニットとは、対応する英語の略語となっています。

最終的に犯人を特定する様な作品はもちろん犯人当てですので『フーダニット』となりますがが、時刻表や密室殺人等のトリックを暴かないと謎が解けない様なものについては『ハウダニット』、犯人の心情にスポットを当てて描かれているものについては『ホワイダニット』となります。

推理小説や推理漫画で一番多い順としては

フーダニット > ハウダニット >>> ホワイダニット

となっており、『ホワイダニット』は圧倒的に作品数は少なめです。やはり犯人の心情を描くより、面白くてインパクトがあるトリックを暴く方が、読者の心を揺さぶるのでしょうか?

下記からはフーダニット・ハウダニット・ホワイダニットそれぞれの代表的な作品を載せていきたいと思います。

作品は沢山ありますので、私の過去読んだ作品やネットでの評価が高い作品を数点紹介します。

●フーダニットのオススメ作品

WHO

まずはフーダニットです。正直フーダニットの推理小説は沢山あります。というかほとんどの作品は犯人当てが絡んできますのでたくさんありすぎて困るのですが、有名な作品をメインに数点載せていきたいと思います。

〇そして誰もいなくなった(アガサ・クリスティー)

アガサクリスティーの名作『そして誰もいなくなった』です。もうタイトルからしてフーダニットですよね(笑)。

招待主から孤島に招き寄せられたのは、互いに面識がない職業や年齢もさまざまな十人の男女。その男女が次々にいなくなっていきます。

国内外問わず映像化も沢山されていますし、似たような作品、パロディーも山のようにあります。

『フーダニットといえばまずはこの作品!』といっても過言ではない作品ですので、読んだことがない方は是非読んでみてください!

〇 十角館の殺人(綾辻行人)

京都府出身(関西出身として嬉しい(笑))の日本を代表する推理小説化の一人、綾辻行人さんの代表作『十角館の殺人』

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を舞台に、大学のミステリ研究部の7人が訪れるところから話が始まります。そこで一人、また一人と殺人事件が起こっていきます。

この感じ、アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」と同じですよね?そうです、この『十角館の殺人』は「そして誰もいなくなった」のオマージュ作品となっています。「そして誰もいなくなった」を知らなくてももちろん楽しめますが、アガサクリスティーの作品を読んでからの方が楽しめると思います。

また、「活字はどうも苦手で…」という方はアフタヌーンKCで漫画化もされていますのでこちらをチェックしてみてはいかがでしょうか?

〇占星術殺人事件(島田荘司)

こちらは広島出身の小説家、島田荘司さんのデビュー作がこの『占星術殺人事件』です。「御手洗潔シリーズ」の1作目としても有名です。

この作品は、事件から四十数年経ったバラバラ殺人事件を解決していくもので、犯人はすでに死んでいます。その犯人とトリックを現代の御手洗潔が解き明かしていくのですが、これがとても面白いです!

ミステリー好きはもちろん、ミステリー好きでなくてもこの作品を読めばミステリーにどっぷりとはまってしまうこと間違いなしの作品ですので、読んでいない方は是非読んでみてほしいです!

●ハウダニットのオススメ作品

HOW

続いてはハウダニットものの紹介です。ハウダニットは「どうやって犯行を行ったのか?」ということでトリックが秀逸な作品が多く、『トリック』に重点を置いた作品も沢山世に出ていますので、その中からいくつかピックアップして紹介します。

〇 獄門島(横溝正史)

探偵・金田一耕助でおなじみの横溝正史さんの傑作小説、獄門島です。金田一耕助といえば犬神家の一族も有名ですよね。

舞台は瀬戸内海に浮かぶ小島「獄門島」。戦友の遺言から獄門島に出向いた金田一耕助が出会った 3人の妹たちに降りかかる不幸。トリックに絡んでくる芭蕉の俳句。本当に横溝正史の魅力が凝結した一作です!

トリックはミスディレクションが駆使されていて、誰もが騙されること間違いなし!

テレビドラマ、映画、舞台など、本作を原作としたメディア化も数々あり、誰もが認める名作の一つです。

〇斜め屋敷の犯罪(島田荘司)

こちらもフーダニットの占星術殺人事件で紹介した島田荘司さんの作品、斜め屋敷の犯罪。

北海道の最北端・宗谷岬に傾いて建つ館、通称「斜め屋敷」。雪降る聖夜にこの奇妙な館でパーティが開かれたが、翌日、密室状態の部屋で招待客の死体が発見された。人々が恐慌を来す中、さらに続く惨劇。御手洗潔は謎をどう解くのか!? 日本ミステリー界を変えた傑作が、大幅加筆の改訂完全版となって登場!

かなり大胆な仕掛け(トリック)で構成されている島田ワールドを味わうのであれば、この作品を是非読んでみてほしいです!

●ホワイダニットのオススメ作品

WHY

ホワイダニットは『なぜ犯行を行ったのか?』。つまり犯人の心情を探っていく作品を言います。すごいトリック!等の派手さはありませんが、人間味のある作品が沢山ありますので、その中からいくつか紹介します。

〇容疑者Xの献身(東野圭吾)

こちら、日本の代表する小説家の一人である東野圭吾さんの作品『容疑者Xの献身』です。

犯人は分かっているのですが、犯人が「何故犯行を行ったのか?」が綺麗に描かれており、感情移入をしてしまいます。

福山雅治さん主演、柴咲コウさんヒロインでシリーズ化されているドラマ「ガリレオ」の初めて映画化された作品にもなっています。

私はこの映画が「容疑者Xの献身」の入り口で、この作品の肝となるシリーズの主役・湯川教授が生涯で唯一天才と認める数学者・石神哲哉役の堤真一さんがとてもいい演技をされていて、感情移入してしまい最後には大号泣してしまいます!

もちろん小説版も読んでほしいのですが、「活字が苦手で…」という方はこちらのDVDだけでもいいので是非ご覧になってください!

〇動機(横山秀夫)

「半落ち」や「64(ロクヨン)」等で有名な横山秀夫さんの短編小説4作品を集録した一冊『動機』

警察手帳が盗まれたことから話が始まる「動機」、女子高生殺しの前科を持つ男が匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」、地方紙の女性記者がライバル会社の全国紙からの引き抜きに葛藤する姿を描く「ネタ元」、公判中に居眠りをしてしまって失職の危機に陥る裁判官を描いた「密室の人」の四本が1冊に収録されています。

『動機』というタイトルからしてホワイダニットを連想させますよね。

短編集の4作品はどれも徹底的に人物描写がされており、心情が丁寧に描かれていて、心の葛藤が読み手まで伝わってきます。

短編集なので長編作品よりも手軽に読むことが出来るのも◎。

『動機』に関してはTBS系でテレビドラマ化もされており、面白さは折り紙つきとなっています!

〇火車(宮部みゆき)

こちらも日本を代表する推理作家の一人、宮部みゆきさん。その中でも大傑作の一冊『火車』。

「家計が火の車だ!」という慣用句(?)がありますが、このお話もクレジットカードローンによる多重債務問題による火の車になっている姿を描き出しています。

登場人物の内面や人物像が細かに表現されていて物語に引き込まれます。特に犯人に関する描写が秀逸で、読み手も手に汗握る間隔に陥ります。

単行本は1992年刊と四半世紀が経っていますが、今でも色あせない…と言うよりも、キャッシュレス社会になりつつある今こそ読むべき一冊なのではないかと思います。

■まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は『フーダニット・ハウダニット・ホワイダニットとは何ぞや?』という所から、それぞれの代表的な名作を載せてみました。

紹介した小説も、例えばホワイダニットで紹介した作品でもトリックが使われていたり、犯人当ても絡んでいたりする作品も多く、読み手によっては違うジャンルにカテゴライズされる場合もあります。一概にジャンル分けができるものでもないという所はご了承くださいませ。

需要があればもう少し作品を載せていきたいと思っています。

また、「この作品もよかったよ!」というコメントもお待ちしております。

私が推理小説にはまったきっかけはフーダニットの一番最初に紹介したアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」です。当時は本当に衝撃を受けたことを覚えています。またそのあたりもいつかブログに起こしたいと思います!

それでは!

コメント

タイトルとURLをコピーしました