皆様、こんにちは。
さて、前回からようやく論理パズル系の記事に舵を切り始めた本ブログ、今回も同じく論理パズルのクイズを解いていきたいと思います。
前回は覆面算の全体的な解き方について解説しました。
そこで今回は覆面算の中でも特に有名な「SEND+MORE=MONEY」についての解き方を分かりやすく解説したいと思います。
■SEND MORE MONEYの覆面算とは
覆面算の中でも特に有名なのがSEND MORE MONEY。
実際の問題はこれです。
SEND
+ MORE
――――――
MONEY
和約すると、「もっと金を送れ!」
何ともゲスい話ですね(笑)
SEND MORE MONEYの覆面算、有名なのにもかかわらず難易度は少し高めだと思いますので、下記より分かりやすく、丁寧に説明していきたいと思います。
■まずは問題を解く前の下準備
実際に解いていく前に下準備をします。
・式の上に繰り上がり用の□枠を書く
・式の右側に使用後にチェックをするように0~9までの数字を書く
こんな感じ↓
□□□□
SEND 01234
+ MORE 56789
――――――
MONEY
下準備のをやる意味や詳しい解説については下記記事でまとめていますので、興味がある方はのぞいてみてください!
これで下準備は完了です。
では、実際に解いていきましょう!
■実際に解いてみる(解説)
では、実際に解き方を解説します。
大まかな手順としては以下です。
①「M」を解く
②「O」を解く
③「S」を解く
④「R」を解く
⑤残りを解く
※既に途中まで解けている方はそこまで読み飛ばしてください。
それでは順番に見ていきましょう!
①「M」を解く
まずは万の位に注目します。
4桁の数字同士を足して5桁になるのは、千の位で1繰り上がった時のみです。
ですので千の位が1繰り上がる事が確定し、同時に「M=1」が確定します。
1□□□
SEND 01234
+ 1ORE 56789
――――――
1ONEY
②「O」を解く
次に「O」を考える為に千の位に着目します。
千の位を見た時に、
S+1が繰り上がる(10以上になる)という条件からSが下記の3パターンに絞られます。
・S=8で、百の位で繰り上がりが発生する ⇒ 8(S)+1(M)+1(繰り上がり)=10
・S=9で、百の位で繰り上がりが発生する ⇒ 9(S)+1(M)+1(繰り上がり)=11
・S=9で、百の位で繰り上がりが発生しない⇒ 9(S)+1(M)+0(繰り上がり)=10
つまりOは0か1となります。
しかし、1は既に「M」で使用していますので成り立たない為、「O=0」が確定します。
1□□□
SEND 01234
+ 10RE 56789
――――――
10NEY
③「S」を解く
先ほど【②「O」を解く】でもあった通り、残っている千の位は下記の2パターンです。
・S=8で、百の位で繰り上がりが発生する ⇒ 8(S)+1(M)+1(繰り上がり)=10
・S=9で、百の位で繰り上がりが発生しない⇒ 9(S)+1(M)+0(繰り上がり)=10
ここでS=8を考えてみます。
S=8の場合は必ず百の位が繰り上がらなければなりません。
百の位がE+0+□=10以上を成り立たせる為には、E=9で十の位が繰り上がりが発生する、
9(E)+0(O)+1(繰り上がり)=10 しかありえません。
しかしそれでは、N=0となってしまい、既に「O=0」と確定してしまっている為成立しません。
よって「S=9」が確定します。
また、百の位が繰り上がらないことも合わせて確定します。
10□□
9END 01234
+ 10RE 56789
――――――
10NEY
④「R」を解く
次に「R」を解きます。
百の位がE+0+□=Nという事は、十の位は必ず繰り上がりが発生するという事です。
つまり、E+1=Nという式が成り立ちます。
(E+0+0=Nは成り立たない為、□=1が確定します。)
次に十の位を見ます。
N+R+□=E
この式に先ほどのE+1=Nを代入すると、
E+1+R+□=E+10
R+□=9
となります。
ここの□には繰り上がりの1か0が入ります。
□=0の時はR=9となりますが、「S=9」が確定している為成立しません。
つまり、□=1となり「R=8」が確定します。
1011
9END 01234
+ 108E 56789
――――――
10NEY
⑤残りを解く
あとは残りのE、N、D、Yを解いていきます。
ここからは半分力技になります。。。
E+1=Nという定説と、使用されていない数字から、
●E:N=2:3
●E:N=3:4
●E:N=4:5
●E:N=5:6
●E:N=6:7
の合計5パターンが可能性として残されてきますので、それぞれを検証していきます。
●E=2 N=3の場合
1011
923D 01234
+ 1082 56789
――――――
1032Y
ここでDに使用されていない数字のどれを入れても繰り上がりが発生できない為に不成立となります。
●E=3 N=4の場合
1011
934D 01234
+ 1083 56789
――――――
1043Y
D=7の時だけ繰り上がりが発生できますが、その場合Y=0となり既に使用されているので不成立となります。
●E=4 N=5の場合
1011
945D 01234
+ 1084 56789
――――――
1054Y
D=6か7の時に繰り上がりが発生しますが、その場合Y=0か1となり既に使用されているので不成立となります。
●E=5 N=6の場合
1011
9567 01234
+ 1085 56789
――――――
10652
全て綺麗に当てはまるので成立します。
●E=6 N=7の場合
1011
967D 01234
+ 1086 56789
――――――
1076Y
D=4か5の時に繰り上がりが発生しますが、その場合Y=0か1となり既に使用されているので不成立となります。
○結果
よってE=5、N=6の場合だけ綺麗に数式が成立します。
つまり、「E=5、N=6、D=7、Y=2」が確定し、全ての文字が数字に置き換わりました。
★最終的な答え
1011
9567 01234
+ 1085 56789
――――――
10652
■最後に
今回は覆面算の中でも一番有名なSEND + MORE = MONEYの問題について解説してみました。
この覆面算はヘンリー・アーネスト・デュードニーという数学者が1924年に発表されました。100年前です、凄いですね!
脱出ゲームや謎解き本、なぞなぞ等で出てくる覆面算、やはり細かく解説すると長文になってしまいますね…
数学が苦手な方でも分かりやすいように出来るだけ細かく説明したつもりですが、それがかえって読みづらくなっていないか心配です…
「こうした方がいい」「この部分が分かりづらいからもう少し細かく解説してほしい」等あれば教えて頂ければ嬉しいです!
それではまた!
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